anti scroll

ブラウザと小説の新しい関係を模索する

横の行数を抑える設定を追加

横のサイズはページの見栄えを考えて固定にしていたのですが、思うところあり、ちょっと横に「狭く」出来るように表示設定を追加してみました。

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なぜかというと、芥川全集や漱石を読む、などから来て長編を読む人に特徴的なのですが、読み始めて数ページはゆっくりと読むのですが、次第に次ページを連打する、という行動が目立ったからです。これはおそらく、集中力が切れたからだと思いますが、なぜ集中力が切れたか、と言うことを考えると、ひょっとして一度の表示される文字の量が多いのがストレスになっていたのではないか、と思ったのです。

で、横幅を短くするとこんな感じになります。

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一気に心理的な圧迫感が減ったような気がします。

よくよく考えると、文庫だって目の動きは半ページずつなわけで、いっぺんに30行も40行もある文章が眼前に広がる機会なんてそうそうないわけですね。

というわけで、しばらく様子を見て具合が良さそうなら、横を狭くしたこっちの表示をデフォルトにするかもしれません。

そういえば、ノベルゲームって一度の文字量を極端に少なくしていますよね。結果、取り合えず目先の一行を読み出そうとするのに全くストレスがない。で、そのストレスのなさを続けると、いつのまにやら凄い分量の文章を読んでいる。携帯小説なんてものが流行っているらしいですが、ひょっとしてこういう事情もあって読みやすい、ということなのかもしれません。となると、意外と携帯電話は文章を読む媒体として有望なのかもしれないです。

ついでに調べてみたんですが、ノベルゲームも大作になると、文字数が80万字ぐらいになる作品もあるらしいです。で、そういう作品をユーザーは平気で最後まで読むわけです。凄いですよね。80万字っていったら、カラマーゾフの兄弟の上中下よりもやや長いぐらいの分量ですよ。

青空文庫を読むアプリケーションがあったと思うのですが、初めて起動したときは、何でこんなに表示領域が小さいのかなあ、と思っていたのですが、こういうことを考えた上でのことだったのかもしれません。