anti scroll

ブラウザと小説の新しい関係を模索する

映画を撮るように小説を書こう。縦書き文庫「ドラマモード」の紹介

縦書き文庫にて「ドラマモード」の提供が開始されました。

ドラマモードは、背景画像と、キャラクターのアバターと、アニメーションテキストで語られる表示モードです。

ようするに、ビジュアルノベルみたいな表示ができるモードですね。

動作サンプルはhttps://tb.antiscroll.com/dramas/administrator/24548からどうぞ。

また記述方法についての概要は、ヘルプのドラマモードって?を確認してください。

ドラマモードの画面

ドラマモードとして投稿するには

投稿フォームの入力フォーマットという項目を「ドラマ記法」にして投稿してください。

機能の紹介

以前、アマチュアとプロの小説の比較について書きましたが、その中で「アマチュアは時間の記述が少ない傾向にある」と述べました。

今回作成したドラマモードでは、背景画像を表示できるので、それによって時間と場所の変更を、文章に頼らず読者に伝えることが可能になります。

またセリフは発言者を明示して書くので、どの発言が誰の発言なのかという問題について、読者は文脈を注意深く読む必要がなくなります。

作品にキャラクターを登録すれば、アバターや名前のクリックで、そのキャラクターの説明が表示されるので「えっと、この人って誰だっけ」みたいなこともなくなります。

アバターや名前のクリックでキャラクターの説明が出る

補足説明が必要ならTIPというリンクも入れられます。チュンソフトのゲーム「街」で有名な、あの便利機能ですね。

チップ記法、という用語をクリックすると…

用語の補足説明が出る

もちろん、これまで通り、ルビや圏点なども普通に使用できます。

ルビと圏点

初期設定では「横書き」にしていますが、表示設定から「縦書き」にすることも可能です。読みやすいかどうかは別として…

縦書きにしてみる

ちなみに「表示設定」からは、縦書きや横書き、文字送りの速さ、文字サイズ、フォント、行間サイズなどを変更できます。

表示設定

その他にも、縦書き文庫で使える記法は全て使えます。

テーブル
リスト
ドロップキャプス
画像の回り込み

通常のビジュアルノベル組版よりは、かなり表現力が豊かなのではないでしょうか(使うかどうかは別として)。

背景画像で夕方であることが語らずともわかる

一方で、市販のゲームのような凝った特殊効果みたいなものはありません。音楽や効果音もありません。

ただ通常の本を読むのと同じような感覚だけど、古典的な小説よりは少しだけ親切、みたいな位置を考えています。

今のブラウザだと、音も頑張れば鳴らせなると思うのですが、それをしないのは、小説をスキマ時間に(主にスマホで)読んでもらいたいからです。

というのも、音が出ると、イヤホンを付けなきゃいけないじゃないですか。そういう「一手間」があると、スキマ時間に敬遠される気がしませんか。

だから、ただ起動し、タップするだけで読めるけど、字面だけの小説よりは(ちょっとだけ)疲れない。そういう感じにできたらいいなあと思います。

補足情報

ちなみに画面中の背景画像、アバター画像、キャラクター名などは、次のサイトを利用して作成しました。感謝します!