ちょいネタですが、縦書き文庫ではアンカーリンクによる内部ジャンプが使えるので、ゲームブックのような仕組みを簡単に実現できます(動くサンプル)。
やり方はシンプルです。
テキストをチャプターに分けて、それぞれのチャプターに「チャプター番号」のアンカーを貼ります。
で、それぞれのチャプターには「ページ内リンク(href=#チャプター番号)」を使ってジャンプすればよいのです。
例えばこんな感じです。
<a name="1">1</a> 先頭ページのテキスト <a href="#2">続きへジャンプ</a> [page-break] <a name="2">2</a> 次のページのテキスト <a href="#1">先頭ページに戻る</a>
選択肢を作る
選択肢を作ることもできます。
<a name="1">1</a> 恋人がサンタクロース! どうする!? <a href="#2">受け入れる</a> <a href="#4">無理。別れる</a> [page-break] <a name="2">2</a> 恋人がサンタクロース! 背の高いサンタクロース! どうする!? <a href="#3">すべてを受け入れる</a> <a href="#4">無理。足を切り落とす</a> [page-break] <a name="3">3</a> お幸せに! <a href="#1">先頭に戻る</a> [page-break] <a name="4">4</a> 破局しました! <a href="#1">先頭に戻る</a>
読んでいるチャプター以外のテキストはネタバレになってしまうので、チャプター番号ごとに改ページしています。
こういうのって、紙の本だと(たぶん紙がもったいないから)同一ページに別チャプターのテキストが並んでしまうのですが、電子媒体ではそんなことを気にする必要がないのが嬉しいところです。
あとチャプター番号も、紙媒体のゲームブックだと、隣接するテキストによるネタバレを防ぐため、ランダムなチャプター番号へ移動させますが、電子媒体では改ページし放題なので、その必要はありません。
実際にやってみると「あれ? 意外と書きやすいかも?」って感じでした。
課題
ただし課題もいくつかあります。ざっと上げるとこんなところでしょうか。
- ページ送りボタンで移動できてしまう
- まだ組版が済んでいないページにはジャンプできない(待たされる)
- 選択肢によってページをジャンプする影響で、ページ送りによるポイントが付きにくい
いずれも致命的な欠点というほどでもない気がするのですが、最後の「ポイントが付きにくい」ってのは、ちょっとまずいかもしれませんね。