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ブラウザと小説の新しい関係を模索する

読書傾向を変化させるもの

先日の読了分析なのですが、おかげさまでログページよりもアクセスが集中する結果になりました。興味を持ってもらえたみたいで良かったです。

ただ、何かが足りない……そんな気がしていたのですが、そんな折にこのエントリーを見て「あ、これだ!」とわかりました。

重要なのは変化量を可視化することだったんだ……というわけで、読了ページに経過グラフを追加しました。

このグラフで重要なのは、区間別の傾きです。傾きの急な区間。これが読者が特に離れていったゾーンというわけですね。

夏目漱石こころだと、やっぱりこんな感じ。

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これはちょっと極端な例を探して選んだだけですけれど、今のところ、その他の様々な作品の統計を眺めるに、概ね読者の集中力が切れていくスピードは一定でした。

つまり、変化量の変化が少ない。図で言えば「傾き」があんまり変化しない。

例として、先日の人間失格を見てみるとこんな感じです。

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ってことは、常に字数に比例して、ほぼ均等なスピードで一定の人数が離れていく、みたいな? データがまだまだ少ないのでなんとも言えない部分はありますが、こういう傾きの変化が一定なのだとしたら、色々な予測が立てやすいってことになるので、本当だとしたら面白いですね。

でもやっぱりそんなわけ無いと思うので、データがもっと増えてくれば、もっと露骨に読者を失った区間が浮かび上がってくるはず。

きっとこれらの傾きに作用しているパラメーターは2つあって、一つは「読者の集中力(あるいは能力)」で、もう一つは「作品の内容」のはず。

というわけで、もっともっとデータが欲しいのです。