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ブラウザと小説の新しい関係を模索する

ジャンル別の読書スピード統計

前回の「原稿用紙一枚分をページ送りする平均時間」は、数字としては大雑把過ぎたかもしれないです。

なので、今日は同じテーマをもう一歩進め、ジャンル別の読書スピードを公開します。
並びは読書スピードの降順で、data count は、サンプリングに使用した有効ページ送り数です。

[時代・歴史]
data count : 195
speed : 42.331390(sec/400字)

[純文学]
data count : 49
speed : 34.347409(sec/400字)

[SF]
data count : 93
speed : 33.644592(sec/400字)

[論文]
data count : 9
speed : 33.298776(sec/400字)

[自由詩]
data count : 30
speed : 32.575769(sec/400字)

[評論]
data count : 20
speed : 31.523568(sec/400字)

[ミステリ]
data count : 19
speed : 30.191761(sec/400字)

[童話・児童小説]
data count : 158
speed : 28.475131(sec/400字)

[ノンフィクション]
data count : 53
speed : 28.118389(sec/400字)

[翻訳文献]
data count : 279
speed : 25.688595(sec/400字)

[お知らせ]
data count : 52
speed : 25.402327(sec/400字)

[青空文庫]
data count : 3003
speed : 24.932490(sec/400字)

[ライトノベル]
data count : 578
speed : 24.231763(sec/400字)

[恋愛]
data count : 3613
speed : 22.800185(sec/400字)

[ファンタジー]
data count : 83
speed : 22.398569(sec/400字)

[短歌]
data count : 15
speed : 22.322235(sec/400字)

ここまで具体的になると、またまた想像力が刺激されませんか。

ライトノベル、恋愛、ファンタジーなどは、軒並みスピードが速いです。
やはり書き手さんが読者に優しい平易な文章を意識する傾向が強いのかもしれないです。

歴史ものがもっとも遅いですが、難解な漢字を使うことが多い為に、遅いのかもしれないです。

意外なのは、同じく難しい漢字が多いはずの青空文庫のスピードが速いことでしょうか。
僕が想像するに

・既に読んだことのある作品を再読している(特に国語の授業とかで既に読んでいそう)
・読書慣れしている人たちで、そもそも常人に比べ読書スピードが速い
・単にサンプルデータの分母が大きいだけ

といったところでしょうか。

詩に関しては、ちょっと意外でした。

詩って、行間を読ませたり、言葉を凝縮したり隠喩したりするので、吟味に時間がかかるものだと思うのですけど、短歌はかなり速いスピードで消化されているんですよね。一方で自由詩はまあまあ時間がかかっています。

短歌は形式が固定されているので、より読みやすいのかもしれませんね。

そう考えると、定型詩というのは、音のリズムを固定化する目的と同時に、古代の人間なりに物事を効率的に理解しようとした工夫の一環だったのかもしれないです。

とはいえ、分母が小さいので、データの揺れが大きいだけかもしれず、なんともかんとも。
もっとデータが欲しい……!

さておき、ふとおもったのですけど、仮に同じボリュームの内容を英文に訳したとして、文章の消化効率はどちらの言語の方が優れているのだろう。